フレデリック王子を偲んで — 希望と愛のデザインたち
2023年11月、筑波で開催された国際ミトコンドリア病学会で、私はPOLG財団代表のジュリーさんとお会いしました。
そのとき、ジュリーさんは闘病中のフレデリック王子が愛用していた帽子を手にしており、私は息子・龍(リュウ)の描いたイラスト入りトレーナーを着ていました。
お互いに目を見つめ、抱き合った瞬間、言葉を超えて通じ合うものがありました。
その後すぐにPOLG財団にご連絡をしようと思っていたのですが、残念ながらその前にフレデリック王子の訃報を知りました。
亡くなる直前までユーモアと愛に満ちあふれていた彼は、帽子やTシャツ、トレーナーなどのデザインを手がけながら、疾患の理解を広げる活動にも力を注いでいたことを知り、深い感動と尊敬の念を抱きました。
息子の龍も、フレデリック王子とほぼ同じ時期にミトコンドリア病を発症しました。
龍は今、認知症が進行し、言葉を交わすことは難しくなっていますが、闘病の中で毎日絵を描き続け、カフェに集う人たちにエールを送り続けました。
その姿はまるで「生きることの希望」を伝えるようでした。
愛と勇気をつないでくれた人
POLG財団の公式サイトに掲載されたご家族の手紙を拝読し、フレデリックが「究極の今」と向き合いながら、すべてに愛をもって生きる力を持てたのは、家族や仲間たちの深い愛情のおかげであると感じました。
彼の並外れた優しさと感性、そして人としての輝きは、永遠に私たちの心に残ることでしょう。
息子の龍は、私たちの身体の中にある**ミトコンドリアが感じ取る“いのちの力”**を教えてくれました。
そして私は今も、フレデリック王子の魂と共に、その愛の波動を感じながら歩んでいる気がします。
「ひまわりの家」からの祈り
神奈川県秦野市にある私の家「ひまわりの家」は、ミトコンドリア病の患者さんとご家族に開放しています。
ここにも、フレデリックの優しい魂がふと立ち寄ってくれることを願っています。
彼の勇気と創造の光は、きっとこれからも世界中の人々の心に愛と希望を灯し続けることでしょう。
フレデリック王子が生み出した作品たち
彼のデザインには、「前向きに生きる喜び」や「ユーモア」「自由」が込められています。
どれも、病と向き合いながらも“生きる美しさ”を伝えてくれるものです。
(※以下の作品はPOLG財団公式ショップでご覧いただけます。私のサイトでは販売しておりません)













